あしたのせかいをたびするおはなし ことりとうさぎとエシカルン


25 うみがふたたび、いきもののほうこになった

いもうととお頭をはこんだ、
ぴかぴかのひかりのつぶは、
ぎんいろにかがやく、
ちいさなさかなのむれだったのです。

さかなたちにたすけられたとしったお頭は、
つぎのひから、まるでやさしく、
まじめなひとなりました。

たからぶねのようなぎょせんをうりはらい、
いぜんとおんなじ、ちいさなぎょせんをてにいれ、
てぬぐいのちちおやとも、
むぎわらのしょうねんとも、
ほかの漁師たちともきょうりょくして
いっしょうけんめいに漁にせいをだしました。
もちろん、きりつもすっかりまもっています。

そんなようすをじっとみまもっていた、
ことりさんとうさぎさんとエシカルン。
3にんは、
くるくるとよろこびのダンスをはじめました。

ピルピル、ピルピル、てをつなごう。
ピルルン、ピルルン、みんないっしょにわになろう。
ことりさんのおうたにあわせて、
うさぎさんのおみみがぴくんぴくんと
リズムにうごくと、
エシカルンはそれにあわせててびょうしをしました。

さて、そのごのうみはどうなったかというと。

おおきいのやちいさいの。ちゅうぐらいの。
かぞえきれないほどのおさかなたちであふれる、
たくさんのいきもののほうこになりました。

一覧に戻る