あしたのせかいをたびするおはなし ことりとうさぎとエシカルン


33 クリスマスイブのよるに

つぎのよる、姉妹は、
こうじょうでもらったさいごのおかねで、
わたぼうしのようなクリームのケーキをかい、
せいいっぱいのクリスマスをじゅんびしました。

きずだらけのしょくたくには、
ふたりでなんにちもかけて
おほしさまのししゅうをさした
まっかなテーブルクロスを。

うらやまから切ってきたもみの木には、
こうじょうでもらったはぎれを
むすんだたくさんのリボンを。

あかりをけして、ろうそくをともすと、
すきまだらけの姉妹のへやにも、
聖夜のてんしたちがまいおりてくるようでした。そのときです。

えしかるるるん、えしかるんるん
えしかるるるん、えしかるんるん

ふたりの耳に、
ふしぎなこえがひびいたと同時に、
トントン、トントンと
ひかえめにドアをたたく音が。

こんなにさむいイブのよるに、
いったいだれ?
姉妹がおそるおそるドアをあけてみると、
そこには、
ぎんいろをしたぴかぴかのはたおりのきかいと、
ワンピースがすきなだけつくれるほどの、
どっさりの糸がおかれていました。

そして姉妹は、
ふとっちょなからだにさんかくぼうをかぶり、
まっかなふくをきただれかが、
いそいではしりさるすがたを
みのがしませんでした。

そんな姉妹のようすを、
かげからそうっとみまもっていた、
エシカルンとことりさん、そしてうさぎさん。

ことりさんのあたまのうえには、
ゆきだるまのかわりに、
わたゆきのたいちょうが
ちょこんとのっかっていました。

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