あしたのせかいをたびするおはなし ことりとうさぎとエシカルン


35 木を切って、でんきをおこす?

姉妹のもとをはなれ、
その後もなかよくたびをつづける、
エシカルンとことりさん、うさぎさん。

あるとき3にんは、なんだかとてもなつかしい
おもいがするような、
おおきな森にたどりつきました。
そこは、エシカルンたちがかつてすんでいた、
深いふかい森によくにたばしょでした。

じめんをびゅうとはしりさったり、
がさごそとはっぱをゆらしたり、
きゅーんとなきごえがしたり。
たくさんのけはいにつつまれた、ゆかいな森です。

エシカルンはふと、森のかたっぽで、
いっしょうけんめいに
木をきっているすうにんの
おとこのひとをみかけました。

こんにちは。なにをしているんですか?エシカルンがたずねると、
ひとりのおとこのひとが、
やぁとこちらにかおをむけて、
そしていいました。

木のていれをしているんだよ。
ちいさい木にもおひさまが
ちゃんとあたってくれるように、
せいのたかい木はとちゅうから
切ってあげなくちゃいけないんだ。

まるで森のせんせいのような、
おとこのひとのやさしいもの言いに、
3にんはすっかりうれしくなりました。
おとこのひとのさぎょうぎに
くっついたはっぱやどろは、
森のせんせいの、くんしょうのようです。

わたしたちが切った木は、
よくもえるようにかこうして、
でんきをおこすためにつかうんだよ。

おとこのひとのそんなはなしをきいた、
ことりさんとうさぎさんは、
ふたりどうじに、
ふしぎだなぁとおめめをきゅるっとまわしました。

こんな木がでんきになるの?
いったい、どういうこと?

一覧に戻る