あしたのせかいをたびするおはなし ことりとうさぎとエシカルン


36 木も風も水も、でんきになれる

おうちのなかや、もりのこみちを、
ようようとてらしてくれる
あのでんきが、
どうして木からうまれてくるんだろう。

エシカルンもことりさんも、うさぎさんも、
めいめいでかんがえをうかべてみましたが、
どうにもこうにも、さっぱりこたえがでてきません。そういえば、
森のおうちのれいぞうこに
たっぷりしまっておいた、
はちみつのビスケットは、
ありさんにたべられてないかなぁ。
いつのまにかエシカルンは、
そんなしんぱいをおもいだしてしまいました。

3にんのようすをたのしそうにながめていた
おとこのひとはやはり、
せんせいのようにおはなしをはじめます。

きみたちは、しらないかもしれないけれどね。
切った木をじょうずにかこうしてもやすと、
そのちからで
たくさんのでんきがうまれるしくみがあるんだよ。

え?そんなこと、しってた? しってた?
はじめてきいたことに、3にんはすっかりおどろき、
かおをみあわせました。
うさぎさんは、
りょうほうのおみみをぴんとおぎょうぎよくのばし、
もっとききたいといわんばかりです。

じつはね、風や水からだって、
おんなじようにしてでんきをつくれるんだ。
ちきゅうがげんきなら、
木はえいようをもらってぐんぐんとそだつし、
風や水だって、
あっちからもこっちからもやってくるからね。
木というものは、
にんげんなんかよりどれだけもゆうしゅうで、
すてきなんだ。
もちろん、風や水もそうさ。

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