あしたのせかいをたびするおはなし ことりとうさぎとエシカルン


37 エシカルンの森は大丈夫?

おとこのひとはまた、
3にんにこんなおはなしもしてきかせました。

でんきをおこすのにつかっている
せきゆやせきたんは、
にんげんがちきゅうのあちらこちらで
どかどかほっているせいで、
しょうらいきっと、なくなってしまうだろう。
だったら、
もっとほかのものからでんきがうまれないかと
けんきゅうをしてみたら、
木や風や水や、そしてたいようも、
でんきのたんじょうに
きょうりょくしてくれるようになったんだ。

もちろん、だからといって
でんきのむだづかいはよくないよ。
せいのたかい木だからって、
いっぺんにきってしまうと、
森は森のすがたでなくなってしまうだろう?

おとこのひとのそんなおはなしに、エシカルンは、
エシカルンのおうちのある森が、
1ぽんの木もなくなってしまい、
つるつるてんになったようすを、
おもわずうかべてしまったのです。
その森は、はるのあおばのはっぴょうかいもない、
あきのむしのおんがくたいもいない、
さみしくて、かなしい、
まっくろけなせかいでした。

とたんに、
エシカルンは森のことが気になりだしました。
そのこころもちは、
ことりさんやうさぎさんにもつうじたようです。

ぼくたちの森は、だいじょうぶ?
わるいできごとがおこっていない?

ふあんでいっぱいになったエシカルンは、
ことりさんとうさぎさんに、
森のようすをみにいくことをていあんしました。

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