あしたのせかいをたびするおはなし ことりとうさぎとエシカルン


42 森へかえる、みちみちで

フェアトレードのテントには、ひっきりなしに
おおぜいのひとがおとずれています。
そのようすをしばらくながめていた
エシカルンでしたが、
ふたたび、ことりさんとうさぎさんといっしょに
森にむけてしゅっぱつすることにしました。

3にんは、みちみち、
これまでであったひとびとのことを
かんがえながらあるきました。

さいしょにであったのは、るりいろ石の親方。
2ばんめにであったのは、さかなとりのお頭。

ごうつくばりかとおもっていたけど、
ほんとうはやさしいひとだったね。

フェアトレードで買った
けいとのぼうしをよこっちょに
かぶりながら、ことりさんがいいました。

つぎにであったのは、オリーボロスのルイさん。
そのあとは、はたおりでようふくをつくる姉妹。

いっしょうけんめいがんばって、
みんなのためにはたらいていたね。

こどもしょくどうの
うれしそうなこどものことを
おもいだしながら、うさぎさんがいいました。

木を切ってでんきをおこすおとこのひとも、
マーケットにいたとかいのひとたちも、
やさしくて、すてきだったね。
エシカルンは、
やっぱりにんげんは
いいものだとおもうのでした。

さぁ、森まであともうすこし。
そのときです。
どこからか、ふくろうのおじいさんの
こえがきこえてきたのです。

「エシカルン、森がたいへんになっている」

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