あしたのせかいをたびするおはなし ことりとうさぎとエシカルン


43 はかいされていく森

「エシカルン、森がたいへんになっている」

おじいさんのこえは、
なんだかとてもくるしそうで、
エシカルンは
ふきつなきぶんでいっぱいになりました。

ことりさんがおそらをみあげると、
いつものたいようは、
ちきゅうがいきをとめてしまうほどの
ぶあついくもに、
もう、すっかりおおわれてしまっていたのです。

うさぎさんがみちばたのおがわをのぞくと、
そこには、
おさかなたちのすがたはのこらずみえないし、
みをよせたむしたちだって、
くちをひらこうともしません。

いよいよ、森のいりぐちにとうちゃくした3にん。
その目にとびこんできたのは、
エシカルンがだいすきな、
おいしいみのなる木を
かたっぱしからたおしていく、
おばけのようなきかい。

その耳に聞こえてきたのは、
かぜのおしゃべりもはっぱのえんそうも
どこかへおいやってしまった、
おそろしいおと。
そしてそれらをそうさしている、
たくさんのにんげんたち。

そばには、
ふくろうのおじいさんをせんとうに、
たくさんのなかまたちが、
これいじょうにんげんを
森にいれさせまいとゆくてをはばんでいました。

エシカルンはにんげんにむかって、
おもわずこうさけびます。

この森は、へいわでたのしい、
ぼくらのすみかなんだ。
いますぐでていって! でていって!

にんげんたちはいっしゅん、
きまりのわるそうなかおをしましたが、
しらんぷりをしてきかいを
うごかしつづけるのでした。

一覧に戻る