あしたのせかいをたびするおはなし ことりとうさぎとエシカルン


9 ゆうきをだして、さぁ森のそとへ

いなくなったお花たちがもどってきたことに
ゆうきをもらった3にんは、
めいめいでふくろうのおじいさんに
おわかれをし、森をでました。
にんげんがすむというばしょにむかって
あるきだすことにしたのです。

森のそとにいくのは、もちろんみな、
はじめてのけいけん。
ことりさんもうさぎさんもエシカルンも、
ふあんなこころもちでいっぱいです。

ことりさんがほのかにちからをこめていいました。
「おそらの上から森のそとのようすをみてみよう」
うさぎさんもゆうきをしぼってつづけました。
「ぼくが先までぴょんとはしってみてくるよ」

けれども、ふたりのおそるおそるのていあんを、
エシカルンはさえぎります。
「みんなでいっしょにいこう。
こまったことがあったら、ふくろうのおじいさんの
じゅもんがあるからだいじょうぶだよ」
そうしてしばらくあるいてから、3にんは
エシカルンのこしらえたお弁当でごはんにしました。
木のみをいっぱいまぜたおにぎりも、
はっぱをつんだしんせんなサラダも、
いつもよりうんとごちそうな気がして、
おなかがはちきれそうにたいらげました。

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